・鹿野苑ではじめての法を説く

 伝道の相手として最初に選んだのは、以前ともに苦行を行い、のちに袂をわかった五人の仲間たち(比丘)であった。彼らはベナレス郊外サールナートのミガダーヤ(鹿野苑)にいるという。釈迦はさっそくミガダーヤへ向かった。その途中で出会ったのが、ウバカという他教の沙門であった。彼は、釈迦に対し、師は誰か、どういった思想をもっているのかと聞いてきた。はからずも、自分の真理を説く相手を見つけた釈迦は、「私に師はありません。自らの真理をもつ者です」と、その法を説こうとした。しかし師がいないと聞くと、ウバカはとりあおうともせず、皮肉な言葉を残して去って行ったのである。ミガダーヤに到着した釈迦は、またしても説法への抵抗にあった。はじめのうち五人の比丘たちは、「快楽に身をまかせ墜落者になった」釈迦の言葉など聞く耳をもたないという態度を示したのである。しかし釈迦は、熱心に自ら得た真理を説いていった。そうするうちに、ひとり、またひとりと、徐々に釈迦の話を聞くようになり、難解であったその真理の意味をどんどん理解していくようになったのであった。このはじめての説法を仏典では“初典法輪”といっている。
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お釈迦様について

真理

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